電子タバコとは
電子タバコとは、食品添加物に使用される成分に香料を含ませたリキッドと呼ばれる液体を電気的に加熱し、その蒸気を吸引するもので『べイプ』と呼ばれています。
吸引するリキッドは、食品添加物として一般的に使用され、身体への安全が確認されている植物性グリセリン(VG)とプロピレングリコール(PG)に香料を添加したものです。
香料は種類が豊富で大まかに分けると『タバコ系』『メンソール系』『フルーツ系』『スイーツ系』『ドリンク系』の5種類ほどに分かれます。
植物性グリセリン(VG)とプロピレングリコール(PG)の配合量や香料の違いで味わいが変わるので、フレーバーの種類はかなり豊富です。
海外では、ニコチンが含まれているものがありますが、日本ではニコチンを含むリキッドの販売は禁止されていますので、現時点で日本で市販されているリキッドは100%確実にニコチンは入っていません。
リキッドを加熱する方法はコイルと呼ばれるパーツを蓄電池(バッテリー)で温めて加熱します。バッテリーは内蔵型、交換型、充電式、使い切りに分かれます。
つまり、電子タバコはリキッド部分と加熱するコイル・電池部分に分かれていますので、この2つの組み合わせで形状が分かれ、メンテナンスの有無やコスパの良さなどで使用スタイルが分かれます。
ちなみにアイコスなどの加熱式タバコも電子タバコと勘違いされる場合がありますが、似て非なるものです。
電子タバコと加熱式タバコの違い
電子タバコというと、アイコスのような短いタバコ葉のスティックを本体に差し込んで吸引する器具を思い浮かべるという方もいます。
しかし、そういったタバコ器具のことは『加熱式タバコ』と言います。
確かに、電気的に加熱するタバコ器具という広い意味では、加熱式タバコも電子タバコと言えますので、言葉だけで判断すれば混同してしまうのは仕方ありません。
電子タバコと加熱式タバコには明らかな違いがあり、その違いが理解しておくことでより深く電子タバコを楽しむことができます。
電子タバコは水蒸気で加熱式タバコは煙
電子タバコと加熱式タバコの違いを一言で表すと『水蒸気と煙』です。
電子タバコも加熱式タバコも吸引するという行為は同じですが、吸っている物質がまったく違います。
- 電子タバコで吸引するのは、食品添加物+香料の液体を加熱した時に発生する水蒸気
- 加熱式タバコで吸引するのは、タバコの葉を燃やさずに加熱した時に発生する煙
このため水蒸気を吸引する電子タバコのことは、水蒸気を表す『べイプ』『ベイパー』などと呼ばれていて、日本で販売されているリキッドにはニコチンが含まれていないので、分類上も『タバコ類似品』です。
ちなみにべイプを吸引することは『ベイピング』などと呼ばれています。
それに対し、加熱式タバコは完全にタバコの葉を燃やさずに加熱しているだけなので、ニコチンも含まれていますし、タールも発生しますので、分類上も『タバコ』ですし、しっかり税金もかかります。
ただし、最近ではタバコの葉を使わず、お茶の葉を代用していてニコチンを含まない『茶葉スティック』と呼ばれるものも買えるようになり、アイコスのような加熱式タバコのデバイスで使えるようになりました。
茶葉スティックにはニコチンは含まれませんが、加熱した場合にはタールは発生します。
水蒸気と煙の身体への害
電子タバコで使用するリキッドは、食品添加物として使用されている植物性グリセリン(VG)とプロピレングリコール(PG)と香料なので、直接的な身体への害は無いと言われています。
しかし、食品添加物は食べても問題ないということで、その水蒸気を肺に入れた場合はどうなるのかは、電子タバコ自体の歴史が浅いため、わかっていないのが現状です。
したがって、電子タバコ、べイプの害は有るとも無いとも現時点ではハッキリわかりませんが、周囲の非喫煙者に対してイヤなニオイや副流煙の不安は少ないことは確実です。
それに対し、タバコの葉を加熱した時に出る有害物質は紙巻きタバコを燃やした時よりも少ないと言われているものの、ニコチン、タール、一酸化炭素などの有害物質が確実に身体への害や悪影響もたらします。
ニコチン、タール、一酸化炭素などの有害物質を吸い続けた場合、ガン、肺疾患、心臓疾患、血液疾患などさまざまな病気になってしまう確率も高くなります。
また、喫煙者本人だけでなく、その周囲にいる非喫煙者にもタバコの副流煙が悪影響を及ぼすことがわかっています。
つまり、現時点では節煙や禁煙の代用品として、電子タバコ(ベイプ)を利用する方が身体への害や周囲への影響は少ないと想像できます。
それでは、専門家らは電子タバコの害をどうに見ているのかを調べましたので、次ページでご紹介していきます。
コメント